[報文]広島市における環境中ダイオキシン類汚染の指標異性体法による解析

広島市では平成10年度に大気中のダイオキシン類調査を開始し,現在は大気,水質,底質,土壌について環境調査を実施している。これまでに実施した調査について解析した結果,水質,河川域底質,土壌については全国平均より低い濃度で推移していた。大気および海域底質については全国平均より高い濃度であったが,減少傾向で推移していた。 ICMにより推算したTEQと公定法により算出したTEQを比較した結果,全媒体で高い相関を示し,広島市における環境試料に適用可能であることが示唆された。 ICMによる汚染源ごとの推算濃度から各汚染源寄与率を類推した。その結果,大気では全地点において燃焼系からの寄与が,地下水および底質ではPCBからの寄与が高く,土壌においてはPCPからの寄与が高かった。

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