九大など、自動車の寿命延長に関する取組強化を提唱
発表日:2021.09.02
九州大学と大分大学の研究グループは、自動車の長寿命化・長期利用に関する施策の基本方向を提示した。自動車の環境対策においては、企業別平均燃費基準(CAFE)の導入やEV利用の促進・転換など、走行時の排出削減に焦点を当てた施策が進められている。同研究グループは、製品ライフサイクル全体での環境負荷削減の観点から、自動車の寿命がストック・フローおよびカーボンフットプリントに与える影響を包括的に評価した。製造から廃棄までの「物理的寿命(PHL)」と、購入から買い替えまでの保有期間に関する「経済的寿命(POL)」の分布を組み合わせたモデルを開発し、新車のPHL、新車のPOLおよび中古車のPOLをそれぞれ10%伸長した場合の感度分析を行った結果、日本のカーボンフットプリントが5.2 ~30.7 Mt削減できることが明らかになった。自動車メーカー・ディーラーにおいては製品寿命の延長に注目した自動車の設計やアフターサービスの充実が重要となり、自動車オーナーに対する制度設計が求められるという。
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