深刻化する豪雨~我々はどのようなリスクに直面しているのか~
発表日:2025.10.16
環境省は、文部科学省の気候変動研究プログラムの成果を活用し、平成30年7月豪雨を対象に、地球温暖化が進行した場合の気象災害リスクを評価するシミュレーションを実施した。本事業は「気候変動による災害激甚化に関する影響評価業務」(令和2年度~令和6年度)の一環として行われ、国立環境研究所のスーパーコンピュータを用いて、気象モデルと河川モデルを組み合わせた解析が行われた。
この成果をもとに、環境省はパンフレット『深刻化する豪雨~我々はどのようなリスクに直面しているのか~』を作成・公表した。同パンフレットでは、気温上昇による降水量と河川流量の変化を定量的に示しており、2℃上昇シナリオでは総降水量が平均9%、ピーク流量が平均17%増加し、4℃上昇シナリオではそれぞれ平均25%、46%の増加が確認された。これらの結果は、九州南部や四国地方で特に顕著であり、地域ごとのばらつきも大きい。評価には、27通りの初期条件と2種類の気象モデルを組み合わせた計54ケースのアンサンブル実験が用いられ、シミュレーション結果のばらつき(不確実性)を統計的に把握することで、将来起こり得る豪雨の傾向を科学的に分析している。
環境省は、気候変動の影響が既に顕在化していることを踏まえ、流域治水の推進、自助・共助の強化、避難計画の見直しなどを提言している。特に「過去に経験のない大雨」がいつでも発生し得るという認識のもと、自治体・事業者・市民が連携して適応策を講じる必要があるとされる。
本パンフレットは、環境省が令和2年度~令和6年度に実施した「気候変動による災害激甚化に関する影響評価業務」の成果をもとに作成されたものであり、地球温暖化が進行した場合の豪雨災害リスクを、行政・企業・市民が理解し、適応策を検討するための啓発資料として位置づけられている。
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