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 ドイツ連邦自然保護庁、全国の鳥類の個体数の状況を報告、農地性鳥類は大幅減少

発表日:2020.02.05


  ドイツ連邦自然保護庁(BfN)は、DDA(全国愛鳥家団体の統括機関)などとともに、ドイツで繁殖する鳥類の個体数とその傾向や、繁殖・休息する水鳥の分布をまとめた包括的な報告書を公表した。それによると、国内で繁殖する番いの数は1992~2016年に700万以上(約8%)減少したという。特に農業景観で減少が続いている。ヤマウズラとタゲリの個体数は1992年以降ほぼ90%減少、湿性草地や使用頻度の低い牧草地を必要とするオグロシギやタシギも同様の状況にある。農地とは対照的に、森林や人の居住地における鳥類の個体数はかなり回復し、2005~2016年に森林性鳥類が約150万羽、居住地における鳥類は50万羽増加した。特に2010年以降の森林性鳥類の個体数増加は著しい。この理由は完全には解明されていないが、森林の成熟や近自然型林業による枯れ木の量の増加が考えられる。また樹木の種子散布の間隔が狭まり留鳥の冬季の餌が増えるなど気候変動のプラスの影響もあるという。居住地では緑化が進んだ効果が指摘されている。

情報源 ドイツ連邦自然保護庁(BfN) プレスリリース
国・地域 ドイツ
機関 ドイツ連邦自然保護庁(BfN)
分野 自然環境
キーワード 気候変動 | 鳥類 | ドイツ連邦自然保護庁 | タゲリ | 森林性鳥類 | 全国愛鳥家団体の統括機関 | ヤマウズラ | オグロシギ | タシギ | 自然型林業
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