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 JICA、レソトの小水力発電整備計画を支援

発表日:2022.01.25


  国際協力機構(JICA)は、レソト政府と「小水力発電整備計画」を対象とする無償資金協力の贈与契約(Grant Agreement: G/A)を締結した(限度額:14億1,500万円)。レソトは、南アフリカ共和国に囲まれた内陸の王国で、全土が標高 1,000m を超える高地に位置している。南アフリカ共和国との共同プロジェクト(以下「LHWP」)において、ダムや水力発電所などのインフラ整備を進めてきた。レソト王国の発電設備容量は合計 74.7 MWで、ほぼ全ての発電はムエラ・ダムに隣接するムエラ水力発電所が担っている。しかし、発電量は同国の電力需要を満たせておらず、必要電力の約6割を輸入に頼っている。また、南部アフリカ全体の電力供給が需要に追い付いていないという現状もあるため、同国の発電容量拡大が地域のエネルギー安全保障上、喫緊の課題となっている。こうした状況があるなか、レソト王国政府は電力政策(2015~2025年)において再生可能エネルギー電源の確保と有効活用を掲げている。現在、具体的な施策として、既存ダムの河川維持放流水を利用した小水力発電が計画されている(実施主体:レソト高地開発公社)。今回JICAは、LHWPの中核的なインフラであり、同国最大規模のカツェ・ダムにおける設備更新などを支援する。洪水による浸水で故障した既存の小水力発電設備(発電容量500 kW)を廃止して、同容量の2台の設備と入れ替え、発電容量の倍増を目指す。さらに遠隔監視システムを通じて、自動運転による維持管理の円滑化を図る。

情報源 (独)国際協力機構 ニュースリリース
機関 (独)国際協力機構
分野 環境総合
キーワード ダム | 小水力発電 | 無償資金協力 | 南アフリカ共和国 | 水力発電所 | レソト王国 | 河川維持放流水 | レソト高地開発公社 | カツェ・ダム | 遠隔監視システム
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