アメリカエネルギー省(DOE)は、2012年7月24日、メイン州イーストポート沖で国内初の系統連系商用潮力発電プロジェクトが始まったと発表した。このプロジェクトは、実施主体のオーシャン・リニューアブルパワー社(ORPC)が、DOEからの資金1000万ドルを活用して潮力発電装置を実用化し、コブスクック湾内に国内初の商用潮力発電装置を設置するもの。初期段階ではまず75~100世帯分の電力を発電し、その後プロジェクトを拡大して、メイン州内の家庭や事業所1000軒以上に電力を供給できるような発電装置を追加設置する。今年初め、DOEは全国規模の潮力エネルギー資源評価レポートを公表し、潮力による国内年間発電ポテンシャルを約250テラワット時と評価している。潮力発電は、特に東海岸やアラスカ、ハワイ等の水資源エネルギー活用への大きな可能性を秘めており、この潜在力はアメリカの年間発電量に大きく寄与するほか、国内エネルギーミックスを多様化し、沿岸の都市や自治体にクリーンな再生可能エネルギーを提供できるようになると期待されている。