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 東工大など、電気エネルギーを使わずに水を分解する「光電極」の創出可能性を検証

発表日:2019.10.29


  東京工業大学などの研究グループは、太陽光(可視光)照射下で鉛とチタンからなる酸フッ化物(Pb2Ti2O5.4F1.2)が光電極として機能し、水を水素と酸素に分解(水電解)することを発見したと発表した。国内外で、可視光を利用し水電解する光電極に関する研究が盛んに行われているが、水を安定的に酸化でき、かつ電気エネルギーの印加なしで駆動することができる光電極材料は殆ど知られていなかった。同研究グループは、Pb2Ti2O5.4F1.2が小さなバンドギャップ、高い伝導帯ポテンシャル、水の酸化に対して安定な価電子帯構造を有することから、光駆動型の水電解の可能性を検証した。また、レーザー分光測定により、Pb2Ti2O5.4F1.2に生じた電子と正孔が長寿命を有していることもわかり、光電極(n型半導体)として有用であり、電気エネルギーなしで水素製造が期待されるだけでなく、二酸化炭素還元への応用も可能であることが明らかになったという。

情報源 東京工業大学 研究最前線
機関 東京工業大学 豊田工業大学 近畿大学
分野 環境総合
キーワード 水素 | 東京工業大学 | 太陽光 | 電気分解 | 光電極 | 可視光 | 水電解 | 酸フッ化物 | バンドギャップ | n型半導体
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