「アスベスト曝露による呼吸器障害」(井内康輝教授)

広島大学大学院医歯薬学総合研究科病理学教室

研究内容

気道上皮病変の変化

AAHと腺癌の遺伝子異常の比較

腺癌の遺伝子異常(ひとつの腫瘍内でのheterogeneity)

テーマ:
アスベスト曝露による呼吸器障害
概要:
病理学とは、“疾患の本態を解明する学問”で、その基盤として形態学を用います。まず疾病を細胞・組織の形態学的変化として把え、変化の推移を観察して、疾病の発生・進展の経過を認識します。さらに変化の要因を、分子・遺伝子レベルで追究し、疾患の本態を明らかにしていきます。
病理学は疾患の形態像の把握からはじまるので、病理学の実践は、疾病の形態学的診断に繋がります。これが“病理診断学”です。病理学は、疾患の経過をみることができるので、治療効果の判定が可能です。例えば、がんでは手術結果の判定や化学療法の効果の判定にも用いられます。
各医療機関では、病理学を担当する医師(病理医)の存在が不可欠です。特にがんの診断・治療を行う場合、病理学的診断は必須です。2008年4月からは、標榜科(医療機関に掲げられる診療科の表示)に“病理診断科”が認められました。患者が直接病理医に自分の診断を尋ねたり、他医療機関での診断に対するセカンド・オピニオンを求めることも可能になりました。今後益々医療の中での病理学の果たす役割は重要になると思われます。
キーワード:
アスベスト, 肺がん, 中皮腫
研究分野:
健康・化学物質(その他健康・化学物質関連)

研究室概要

Microsatellite alterlations in Atypical Epithelial Hyperplasia in Fibroadenoma

乳癌の発生

大学・研究室名
広島大学大学院医歯薬学総合研究科病理学教室
【研究室の特色・PR】
当教室は、昭和20年に開学された広島県立医学専門学校に、開学2年後の昭和22年6月、故渡辺漸先生が教授として着任されたことに始まります。その後、教授職は故山田明先生(昭和36年〜同49年)、徳岡昭治先生(昭和49年〜平成2年)と引き継がれ、平成2年5月から第4代教授として私が教室を主宰しています。
過去60年余りの歴史をもつ教室ですが、多くの先達が主として人体病理学(病理診断学、人体を用いた病理学的研究)の発展に貢献してこられ、その結果、広島県内の主要な病院の病理医として、当教室の同門の先生が数多く活躍しておられます。”病理診断科”が標榜科として認められた現在、主要な医療機関における病理専門医の存在は不可欠ですが、現状では病理医数は必要数からみて大幅に不足しており、医療人の養成機関の一員として、当教室は特に病理専門医の育成に力を注がなければいけないと考えています。
一方で、教室の過去の研究業績は病理学の発展に大きく貢献してきています。研究テーマは時代によって異なり、白血病、マスタードガスによる気道癌、婦人科癌、乳癌など多様な臓器の癌の研究がすすめられてきましたが、現在はアスベスト曝露を原因とする中皮腫、肺癌を主たる研究テーマとしています。
人材の育成と研究の発展を両輪として社会に貢献する研究室として、知の創造と継承をめざしていきたいと考えています。
【先生のプロフィール】
氏名:
井内康輝
出身大学:
広島大学医学部
出身大学院:
広島大学大学院医学系研究科
卒業研究のテーマと概要:
学部:なし
大学院:子宮癌の発生
研究室HP:
http://home.hiroshima-u.ac.jp/byouri2/
【所属学生の人数】
5人程度
【研究室連絡先】
広島県広島県広島市南区霞1-2-3
082-257-5150
koinai@hiroshima-u.ac.jp
(2009年1月現在)

関連リンク

分野:健康・化学物質

探究ノート
物質の成り立ちと変化
大学研究室紹介
健康・化学物質分野を対象にしている研究室一覧