総務省、行政AIの透明性確保に向けた"ガードレール"を提示

総務省行政管理局所管の「行政通則法的観点からのAI利活用調査研究会」(座長:大屋雄裕・慶應義塾大学法学部教授)は、行政手続法・行政不服審査法・情報公開法を基盤としたAI技術の行政利用に関する中間整理を公表した。――これら三法は、国民の権利利益の保護や行政の公正性・透明性の確保を目的とする「行政通則法」として機能しており、AI導入にあたってもその基本理念を損なわない運用が求められる。


近年、行政現場では保育所入所選考や申請内容のチェック業務など、部分的・慎重なAI利活用が進んでいるが、判断過程のブラックボックス化などにより、透明性や救済手続に支障を来すリスクも指摘されている。

本整理では、AIの種類(ルールベース型/機械学習型)、導入目的(業務効率化/行政の質向上)、利活用のタイミング(内部検討/外部意思決定)などに応じた分類を提示。国民の権利利益への影響や救済措置の要否を踏まえ、行政通則法的に許容されない利活用態様を「ガードレール」として明確化する方針が示された。また、AIガバナンス体制や記録の保存・開示、アルゴリズムの情報公開など、導入に伴う留意事項も整理されている。

将来的には、申請を前提としないプッシュ型給付や行政情報の収集・提供など、現行法では規律の存在しない領域においても、共通ルールの検討が必要とされる。本調査研究会は、ソフトロー(ガイドライン)による柔軟な対応を基本とし、AI利活用に積極的な行政機関を後押しする「伴走型」の支援体制を構築する方針である。

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