[報文]簡易UV計による有機汚濁測定法の水質モニタリング研修 -フィリピン,キャビテ州カルモナ市を例にして-

COD-Crの測定は,途上国の地方政府レベルにとっては,決して容易なものではない。そこで,途上国向きに製作した有害試薬を使用せず,迅速・簡便にCOD-Crが推定できる簡易UV計を利用した有機汚濁測定研修を,途上国の水質モニタリングコース研修生に実施した。その結果,2~3日程度の研修時間で,河川水質モニタリングのための簡易UV計によるCOD-Cr推定法の技術移転はおおむね可能であると思われた。さらに,より効果的な研修を実施するには,研修生によって技術系のコースと一般系のコースに分類することが推奨される。フィリピン,キャビテ州,カルモナ市を対象としたJICA研修に本法を応用し,研修生が帰国後2地点で河川水質モニタリングを開始した。その結果,Maduyaでは工場排水が流入し,CODは変動が著しかった。一方,Pasongでは,CODを始めとする水質は比較的一定していた。しかしながら,Maduyaでは,透視度が低い(8cm)にもかかわらず,CODは低い場合(2003年3月4日)があり,引き続き今後の研究が必要である。なれないガラス器具や機器に,研修生は初めは若干の戸惑いを見せたが,おおむね2~3日程度の研修で手法としての理解は可能と思われた。今後,研修方法にさらに検討を加えて,より理解のしやすい研修コースとしたい。

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