欧州委員会、評価手続きを簡素化する改正環境影響評価指令を施行
発表日:2014.05.15
欧州委員会(EC)は、新たに改正された環境影響評価(EIA)指令を2014年5月15日より施行すると発表した。これにより、評価手続きを簡素化しつつ環境保全を向上させ、また、官民の投資に関し法的確実性も向上させる。EIA指令は、環境に重大な影響を及ぼす恐れのある事業に関し、認可の前にその影響を適正に評価することを目的としている。改正指令では、約25年前の旧指令施行以降に重視されるようになった、資源効率・気候変動・防災等が、評価プロセスに多く反映されている。主な改正点は、1)EU加盟国は国内の評価手続きを簡素化、2)評価の諸段階に時間枠を導入(通常90日以内にスクリーニング決定、公的協議を少なくとも30日間実施など)、3)市民向けにEIA報告書を明瞭化、4)事業が環境への深刻な悪影響を伴う場合、事業者は影響の回避・予防・緩和策を講じ、法により監視、等である。加盟国は同指令を遅くとも2017年5月16日より適用し、指令順守のために導入した国内法をECに報告する必要がある。