ドイツ連邦環境庁、2018年の大気汚染物質の排出は引き続き減少傾向と報告
発表日:2020.03.12
ドイツ連邦環境庁(UBA)は、2018年の大気汚染物質排出状況に関する報告書を公表した。これによると、二酸化硫黄(SO2)は前年比で4.2%、1990年比では95%減少した。以下いずれも1990年比で、粒子状物質は55%、窒素酸化物(NOx)は59%減少した。鉛、カドミウム、水銀などの有害な重金属の排出量はそれぞれ89%、58%、76%と大幅に減少したものの、ここ数年はほとんど変化がなく、残留性有機汚染物質(POPs)も同様の傾向だった。アンモニア排出量は16%減少しただけで、過去10年間削減は進んでいない。ドイツは、年間アンモニア排出量を2005年比で5%以上削減することがEU指令に基づき義務付けられているが、目標達成は現状では困難だという。ドイツでは再統一後の1990年代に大気汚染防止対策が成果をあげたが、現在では大幅な改善はみられていない。しかし、排ガスに関する新たな法規制や農業・肥料に関する法律の追加的措置が導入されており、2030年までに新たな排出削減が見込まれるという。
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