川崎重工業（株）は、舶用ディーゼル主機関から排出される大気汚染物質（CO2、NOx）を複数の環境対応技術で効果的に削減するシステムを開発したと発表した。国際航海に従事する船舶からのNOx排出量は、国際海事機関（IMO）の3次規制により、早ければ2016年から、特定規制海域では1次規制値から80%削減することが義務づけられる。今回開発した複合低環境負荷制御システムは、1）現行の2次規制（1次規制値比15.5%削減）対応、2）3次規制対応、の2種。1）は過給機カットと水エマルジョン燃料を組み合わせる技術。2）は、1）に排気再循環（EGR）を加えたシステムで、従来の2次規制対応エンジンと同等のCO2排出量および燃料消費量で3次規制における指定海域内のNOx排出レベルを達成した。同社では今後、川崎汽船（株）、ジャパンマリンユナイテッド（株）と実船試験を実施し、2016年度中に市場投入する予定という。