（国研）新エネルギー・産業技術総合開発機構（NEDO）は、太陽光発電等を利用した水素製造の大規模実証施設「福島水素エネルギー研究フィールド」の建設工事を開始すると発表した。この施設は、NEDO委託事業「水素社会構築技術開発事業（2016～2020年度）」の「実証フェーズ」において運用されるもので、福島県浪江町の棚塩産業団地内に築造される。同事業の基礎検討フェーズから関与している、東芝エネルギーシステムズ（株）が年間最大900 tの水素を製造・貯蔵・供給するシステム全体を担当する。また、ディマンドリスポンスに関して、東北電力（株）が太陽光発電と併用する系統電力の需給バランス調整システムを、岩谷産業（株）が水素の需要予測システムを担当する。工事は2019年10月に完了予定で、竣工・試運転の後に圧縮水素トレーラーによる輸送を開始し、同地で製造したCO2フリーな水素を燃料電池発電、モビリティ利用（燃料電池車・燃料電池バスなど）および工場における燃料等に使用するという。