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 国際エネルギー機関、化石燃料に依存する世界の現状では炭素回収貯留技術が不可欠と指摘

発表日:2013.01.01


  国際エネルギー機関(IEA)は、世界エネルギー消費の約5分の4を化石燃料に依存している現状において気候変動を抑制するには、CO2を回収して地中深くに貯留する技術(CCS)が不可欠だとして、改めて導入推進を呼びかけた。近年、再生可能エネルギーに注目が集まっているものの、過去10年間の世界のエネルギー需要増加分の85%を化石燃料で賄っており、世界の気温上昇を2℃以内に抑えられる範囲にCO2排出を抑制できる見通しにはない。IEAシナリオによると、意欲的施策によれば2050年までに化石燃料の利用は20%削減されるが、それでも排出されるCO2の多くを回収貯留しなければならないという。しかしCCSは、貯留場所の選定・開発やCO2の輸送、CO2分離・加圧、エネルギーなどコストが高い。またCCS奨励政策も導入が遅れている。このためIEAは、各国政府が、貯留場所の承認プロセスによってCCS新設が妨げられないよう政策を整備するとともに、今後CCSが果たす役割を評価し、大規模な実証に向けた取組を強化すべきだとしている。

情報源 国際エネルギー機関(IEA) プレスリリース
国・地域 国際機関
機関 国際エネルギー機関(IEA)
分野 地球環境
キーワード 再生可能エネルギー | CCS | CO2 | 国際エネルギー機関 | IEA | 化石燃料 | 気温上昇 | CO2分離 | 炭素回収・貯留
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