イギリス政府は、クリーンで低コストのエネルギーへの技術革新を進める各種プロジェクトに、合わせて2800万ポンドを投資する計画を公表した。投資先として、電力ガス化も含む電力や熱の貯蔵技術の低コスト化に最大900万ポンド、必要時に備える大規模電力貯蔵技術の実現可能性試験に最大60万ポンド、需要ピーク時に需要側の電力消費を抑制する(デマンドレスポンス)技術の革新に最大760万ポンド、産業ごとのエネルギーの効率向上とコスト抑制に約900万ポンド程度とされる。政府はこれに先立ち公表した産業戦略グリーンペーパー(政策提案書)で、「気候目標を費用対効果の高い方法で達成するよう努めつつ、ビジネスのエネルギーコストを最小限に減らし企業の競争力を強化する」としており、今回の投資はこの方針を具体化するものになる。発表したニック・ハード気候変動・産業担当閣外大臣は、「古いエネルギーシステムを立て直し低炭素の未来を築くために、エネルギーの技術革新は重要な役割を果たす」と述べた。