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 国際エネルギー機関、中東・北アフリカ地域における集光型太陽熱発電を利用した海水淡水化の可能性を分析

発表日:2017.01.30


  国際エネルギー機関(IEA)は、中東・北アフリカ地域の淡水需要に持続可能な方法で応えるため、集光型太陽熱発電(CSP)を利用した海水淡水化の可能性を分析した。同地域では有限な地下水の利用を削減しつつ水の需要増に対応するため、脱塩処理による淡水生産が2040年に2014年比で13倍に増加すると予想されている。従来、海水淡水化には石油または天然ガス発電による電力が利用されていたが、炭素を排出しないエネルギー源であるCSPへの移行が期待されている。しかし、CSPを利用した海水淡水化は現状では天然ガスの約3倍のコストがかかり、大規模な設備導入の障害となっている。IEAの分析によると、この状況は化石燃料および発電への補助金を完全に廃止すれば大きく変わり、その場合2020年代後半にはCSP方式の海水淡水化は天然ガス方式と同程度のコストになるという。その結果、2040年までにCSPは世界の脱塩容量の10%に達し、同地域に淡水を提供するクリーンで持続可能な選択肢になり得るという。

情報源 国際エネルギー機関(IEA) プレスリリース
国・地域 国際機関
機関 国際エネルギー機関(IEA)
分野 地球環境 環境総合
キーワード 海水淡水化 | 国際エネルギー機関 | IEA | 太陽熱発電 | 集光型 | 持続可能性 | CSP | 中東 | 脱塩処理 | 北アフリカ
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