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 アメリカ海洋大気庁、エアロゾルが気候に及ぼす影響をより確実な推計方法で算出

発表日:2009.09.09


  アメリカ海洋大気庁(NOAA)地球システム研究所のマーフィー氏らは、大気中のエアロゾル(汚染、バイオマスの燃焼等で生じる粒子)がトータルで地球を冷却する効果のあることを、不確実性の少ない新しい推計方法で確認し、「Geophysical Research-Atmospheres」誌に発表した。1950年以降、気候が温暖化・寒冷化したプロセスを表す地球規模のエネルギー勘定を構築し、エアロゾルの冷却効果を1.1W/m2と推計。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の2007年の評価では1.2W/m2とされ、今回の推計はこれを支持しつつ、一方で、より大きな冷却効果を否定する。エアロゾルの影響の推計値の幅が狭まれば、気候変動の予測にも役立つ。また、温室効果ガスによる温室効果のうち、20%は宇宙に放出され、20%は火山の噴出物が太陽光線を反射することで相殺、50%は人間活動に伴うエアロゾルの冷却効果でバランスをとっていることも判明。実際は、残り10%で地球を暖め、熱の大半は海洋に吸収されているという。

情報源 アメリカ海洋大気庁(NOAA) プレスリリース
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ海洋大気庁(NOAA)
分野 地球環境
キーワード NOAA | 気候変動 | 温室効果ガス | IPCC | エアロゾル | アメリカ海洋大気庁 | 冷却効果 | 火山
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