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 中国科学院、カーボンプライシングの導入による石炭火力発電からのエネルギー転換の加速を評価

発表日:2021.06.18


  中国科学院(CAS)と大学の共同研究チームは、中国で稼働中の石炭火力発電所の段階的廃止に対するカーボンプライシングの効果を体系的に評価した。全国規模のカーボンプライシングが実施されると、二酸化炭素の排出コストの支払いが生じて発電コストが上昇するため、損失を被り、さらには技術的寿命に達する前に発電所を閉鎖せざるを得なくなる可能性がある。今回の研究では、中国で稼働している4,540基の石炭火力発電所のデータを収集し、確率論的金融モデルを構築して発電所運営の財務的な持続可能性を評価するとともに、カーボンプライシングによって引き起こされる各発電所の寿命の変化を定量化した。その結果、中国で稼働中の石炭発電所はまだ新しく、技術的な残存寿命が長いものの、現在の政策や市場の状況では、その多くが損益分岐点に近い状態にあることがわかった。全国規模のカーボンプライシングは、CO2排出量のピークアウトやカーボンニュートラルの目標を早期に達成するための原動力となる可能性がある。

情報源 中国科学院(CAS)ニュース
国・地域 中国
機関 中国科学院(CAS)
分野 地球環境 環境総合
キーワード CO2排出量 | 中国科学院 | カーボンニュートラル | 石炭火力発電所 | カーボンプライシング | 発電コスト | 電力市場 | 二酸化炭素排出コスト | ピークアウト | 金融モデル
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