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 名古屋大学、シアノバクテリアの窒素固定に必須の制御タンパク質を発見

発表日:2014.04.22


  名古屋大学は、窒素固定能をもつシアノバクテリアから窒素固定に必須の制御タンパク質の遺伝子を発見したと発表した。窒素固定は、空気中の窒素を植物などの生物が利用できる分子に変換する反応で、地球上の生物の生産性を決定づける重要な過程。窒素固定を担う酵素「ニトロゲナーゼ」は、空気中の酸素によって速やかに壊されることが知られているが、光合成により酸素を発生するシアノバクテリアが窒素固定をどのように制御しているのか不明であった。今回、研究グループが発見した「制御タンパク質」は、細胞が窒素不足のときに発現し、細胞内の酸素レベルが充分低いことを感知して初めて、窒素固定遺伝子群の発現を誘導し、ニトロゲナーゼによる窒素固定を開始させる役割をもつことがわかった。同遺伝子を含めた窒素固定遺伝子群を植物へ移植すれば、窒素肥料がなくても十分な収穫量が得られる作物を作り出す可能性がある。これにより大量の化石燃料を消費して作られる化学肥料を減らし、二酸化炭素排出の減少に寄与することが期待されるという。

情報源 名古屋大学 プレスリリース(PDF)
(独)科学技術振興機構(JST) 共同発表
機関 名古屋大学 (独)科学技術振興機構(JST)
分野 地球環境
キーワード 二酸化炭素 | 名古屋大学 | 窒素 | 遺伝子 | シアノバクテリア | タンパク質 | 窒素固定 | ニトロゲナーゼ
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