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 東京大、固体内酸素を利用した新原理の二次電池を開発

発表日:2014.07.15


  東京大学大学院工学系研究科の水野哲孝教授らの研究グループは、(株)日本触媒との共同研究により、固体内酸素を利用した新原理の二次電池システムを開発した。電気エネルギーを貯蔵可能な二次電池は、モバイル機器向けの小型用途だけでなく電気自動車用や定置用の大型用途の需要が高まり、エネルギー密度、容量に加えて、安全性、寿命、コストの面でも高性能化が要求されている。そのため、現行のリチウムイオン電池の性能を大きく超える革新的二次電池の創出が強く望まれている。今回開発した新原理電池は、現行のリチウムイオン電池の7倍もの高エネルギー密度を可能とする、酸化物イオンと過酸化物イオンの間の酸化還元反応を利用したもの。酸化リチウムの結晶構造内にコバルトを添加した物質を正極に用いることによって、充放電反応により過酸化物が生成、消失することを明らかにし、新原理の電池システムを実証した。同電池システムは従来のリチウムイオン電池の理論的限界を超える高エネルギー密度、高容量を実現可能で、電気自動車用や定置用への実用が期待できるという。

情報源 東京大学大学院工学系研究科 プレスリリース
東京大学大学院工学系研究科 プレスリリース(PDF)
機関 東京大学大学院工学系研究科
分野 地球環境
キーワード リチウムイオン電池 | 東京大学 | 正極 | 日本触媒 | 二次電池 | コバルト | 高容量 | エネルギー密度 | リチウム | 酸化
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