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 近畿大、汚染水から放射性物質を取り除く技術を開発

発表日:2015.03.19


  近畿大学は、同大学工学部の井原辰彦教授らの研究チームが、汚染水から放射性セシウム等の放射性物質を効率的に取り除く方法及び装置を開発し、特許出願を行ったと発表した。放射性セシウムは、東京電力福島第1原子力発電所の事故により放出された放射性同位元素で、放射線を放出して放射性崩壊を起こす能力を持っている。今回開発した装置は、電解槽に設けた多孔質アルミニウムからなる電極内部に、汚染水に含まれる放射性金属イオンを電気化学的に吸蔵し固着させることから、高い回収率で、しかも長期安定保存が可能な状態で放射性物質を取り除くことができる。今後は、同学が全学をあげて推進している「“オール近大”川俣町復興支援プロジェクト」において、川俣町を中心とした除染作業に活用することを目指す。また、今回の開発を応用すれば、除染後、電解槽から取り出した電極を粉砕して容器内に充填し、加熱・加圧することで、堅固化した状態での保管が可能になり、中間貯蔵のための広大な保管場所を確保する必要はなくなるという。

情報源 近畿大学 ニュースリリース
機関 近畿大学
分野 健康・化学物質
水・土壌環境
キーワード 電極 | 近畿大学 | アルミニウム | 放射性物質 | 川俣町 | 放射性セシウム | 汚染水 | 装置
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