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 東京工業大、微細藻類にオイルをつくらせるスイッチタンパク質を発見

発表日:2015.09.09


  東京工業大学は、窒素などの栄養源を感知するTORタンパク質が、微細藻類におけるオイル生合成のON/OFFを決定付ける因子であることを発見したと発表した。持続可能なエネルギー生産は、地球温暖化対策や化石燃料の枯渇などの理由により、急務となっている。中でも、微細藻類を用いたオイル生産が近年注目を集めている。藻類は一般に、培養液中の栄養量を減少させると、オイルを合成・蓄積する。そこで、研究グループでは、栄養源を感知するTORに着目し、オイル生合成との関わりを研究した。その結果、栄養源が豊富な条件でも、TORの活性を人為的に阻害すると、オイルの生合成が引き起こされることを突き止めた。この発見は、微細藻類におけるオイル生合成の中枢調節機構を明らかにしたといえ、微細藻類全般に当てはまると考えられる。またTOR活性阻害によってオイルを蓄積させる方法は、培養液から栄養源を取り除く従来法に比べて簡便であり、微細藻類を用いたバイオ燃料生産実用化の基盤技術になると期待されるという。

情報源 東京工業大学 ニュース
東京工業大学 プレスリリース(PDF)
機関 東京工業大学
分野 地球環境
キーワード 地球温暖化 | バイオ燃料 | エネルギー | 東京工業大学 | 持続可能 | 化石燃料 | タンパク質 | 微細藻類 | TOR
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