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 東京工業大、未利用の太陽光エネルギーを利用可能にする透明・不燃な光波長変換ゲルを開発

発表日:2016.02.15


  東京工業大学は、日本化薬(株)と共同で、未利用の太陽光エネルギーを利用可能にする透明・不燃な光波長変換ゲルを開発したと発表した。太陽電池や光触媒、人工光合成などの光エネルギー変換では、各材料に固有の“しきい値波長”が存在し、それより長波長側の光はたとえ何ワットあっても変換に利用されずエネルギー損失となり、これが変換効率に根本的な制限を与えている。光エネルギー変換に未利用な長波長の光を利用可能な短波長光に変換する「光アップコンバージョン」の材料は、従来、流体(有機溶媒)ベースが大半であり、応用に適さなかった。また、流動性抑制のためにポリマー埋め込みや溶媒のゲル化等を行った場合でも、可燃性や揮発性、光学的な濁りなどを伴い、応用実現に向けて問題が存在していた。今回開発した材料は、イオン液体を有機色素とともにゲル化したもの。透明、不燃、非流動、不揮発という長所をすべて備えており、応用に適した形態となっている。この成果は、太陽電池や光触媒などの変換効率向上技術の応用可能性を大きく広げたという。

情報源 東京工業大学 プレスリリース(PDF)
東京工業大学 ニュース
機関 東京工業大学
分野 地球環境
キーワード 未利用エネルギー | 光触媒 | 太陽電池 | 東京工業大学 | 変換効率 | 太陽光エネルギー | アップコンバージョン | 波長 | 日本化薬
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