国土交通省は、水素燃料自動車の基準に国際基準を採用し、道路運送車両の保安基準等を改正したと発表した。自動車の安全基準について、自動車の安全等を確保しつつ、国際的な整合も確保するため、日本は国際連合の「車両等の型式認定相互承認協定」(以下、相互承認協定)に平成10年に加入し、現在、相互承認協定に基づく規則(以下、協定規則)について段階的に採用を進めている。今回の改正は、協定規則のうち、新たに「水素燃料自動車の安全基準に係る協定規則」、「フルラップ前面衝突時の乗員保護に係る協定規則」が採用されることを受けて、これらの国際基準に対応するもの。フルラップ前面衝突試験方法とは、実際の事故に近く、データの信頼性が高いとされている。試験車(ダミー乗車)を時速55kmでコンクリート壁に正面衝突させることにより、乗員保護性能の度合いを5段階評価する。なお、協定規則の公布・施行は、平成28年6月30日であるという。