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 東京大、水に溶けないプルシアンブルーを用いた除染スポンジを開発

発表日:2016.11.14


  東京大学は、不溶性プルシアンブルー(セルロースナノファイバー/プルシアンブルー複合体)を用いた除染スポンジを開発し、福島県内において実証実験を行ったと発表した。今回研究グループでは、不溶性プルシアンブルーのナノ粒子を合成し、これを添加したポリウレタンポリマーから、除染スポンジ(スポンジ状の吸着剤)を作成した。スポンジのセシウムに対する分配係数が10の5乗であり、除染効率は純水で99.2%、人工海水で99.9%というデータが得られたという。また、スポンジに植物の種を蒔いて発芽させ、植物の吸水性を利用して土壌の中からセシウムイオンを吸い上げる方法により、除染能力が向上するという。同大では、スポンジが、除染に使用されるゼオライトや鉱物に比べて減容化し易く、特別な焼却炉を用いて焼却可能であることも訴求している。なお、この研究は、葛飾北斎の絵に用いられている青色絵の具が、雨に濡れても落ちないように工夫されていたことから着想したという。

情報源 東京大学政策ビジョン研究センター プレスリリース
東京大学政策ビジョン研究センター インタビュー
機関 東京大学政策ビジョン研究センター
分野 健康・化学物質
水・土壌環境
キーワード セルロース | 東京大学 | 吸着 | 福島県 | 放射性セシウム | 除染 | プルシアンブルー | ナノファイバー | 不溶性
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