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 東北大など、北半球の亜熱帯における海水温上昇に関する新たな知見を公表

発表日:2017.09.05


  東北大学は、同大学と水産庁および米国カリフォルニア大学の研究グループが、北太平洋および北大西洋の亜熱帯の海水温(深さ100~400m程度)について、新たな知見を得たと発表した。今回研究グループは、北半球の亜熱帯の海の広範囲に存在する水塊「亜熱帯モード水」の形成や分布に着目し、世界各国所有の水温データを収集し、1910年以降の海水温変化を分析した。その結果、当該海域の海水温は最近100年間で約1度上昇していることが明らかとなった。すなわち、世界平均の海面水温の上昇速度の約2倍に相当し、亜熱帯の海における温暖化の促進が著しいと考えられた。海洋内部の水温に関する1970年代以前の観測データが少ないという現状があることから、今回の成果は、黒潮などの暖流の長期的な変化(強化・熱輸送量の増加)や、海水の熱膨張による海面上昇の正確な見積りなど、地球温暖化下における海洋による熱の吸収・蓄積過程を解明する重要な手掛かりになるという。

情報源 東北大学 プレスリリース
東北大学 プレスリリース(PDF:597KB)
機関 東北大学
分野 地球環境
キーワード 地球温暖化 | 東北大学 | 海水温 | 観測 | 北半球 | 亜熱帯 | 水温上昇 | 水産庁 | カリフォルニア大学
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