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 日本の放射性物質の分析機関の正確さは!?IAEAと共同で分析機関間比較を実施

発表日:2023.12.12


  環境省と水産庁は、国際原子力機関(IAEA)と共同で実施した分析機関間比較の報告書を公表した。分析機関比較には、フィンランド、韓国の分析機関も参加し、令和4年11月に共同で試料採取等が実施された。IAEAでは、日本政府の要請に基づき、我が国の海域モニタリングデータの信頼性、透明性の確保について日本政府を支援するため、平成26年から、放射能を分析する機関が、試料の採取から分析までの過程で、同一の試料を用いて放射能の測定及び分析結果比較を行い、放射能測定方法の適切さを確認する分析機関間比較(ILC:Interlaboratory Comparison)を実施している。IAEAの報告書では、それぞれの試料中の放射性核種を比較すると、大多数が互いに有意な差がないことを示しており、適用した統計的検定の95%以上が高い信頼水準(99%)が示された。これにより、それぞれの分析機関が通常用いている手法で前処理と分析した海水、海底土、魚の試料から検出した放射性核種は信頼性があり、比較可能な結果であると結論付けられる。なお、セシウム134とプルトニウム238に関しては全ての試料種別で検出下限値であり、比較は困難であった。IAEAは、海洋試料中の放射性核種の分析に参加した日本の分析機関の試料採取方法は適切であり、かつ、参加した日本の分析機関が高い正確性と能力を有していると評価している。

情報源 環境省 報道発表資料
水産庁 プレスリリース
機関 環境省 水産庁
分野 健康・化学物質
水・土壌環境
キーワード 海水 | 放射性物質 | セシウム | 国際原子力機関 | IAEA | 海底土 | 放射性核種 | 海域モニタリングデータ | 分析機関間比較 | ILC
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