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 (独)農業・食品産業技術総合研究機構、カリウム肥料で玄米の放射性セシウムが低減することを実証

発表日:2012.02.24


  (独)農業・食品産業技術総合研究機構中央農業総合研究センターは、土壌中のカリウムイオン(交換性カリ)の量が少ない水田では、稲の作付前にカリウム肥料(カリ)を施して土壌改良を行うことで、放射性セシウムの玄米への移行を低減できることを実証した。この研究は、(独)農業環境技術研究所及び福島県、茨城県、栃木県、群馬県の試験研究機関との連携により行われたもの。水稲のほ場栽培試験の結果、カリ含量の低い水田では、土壌の交換性カリ含量が25mg/100g程度になるように土壌改良した上で、地域慣行の施肥を行うと、玄米中の放射性セシウム濃度が低減することが示された。一方、それ以上のカリ含量を有する水田では、土壌の交換性カリ含量を増やすことによるセシウム低減効果は期待できないという。なお、放射性セシウムの移行のしやすさ(移行係数)は、交換性カリ含量だけではなく、土壌の粒径組成や粘土鉱物組成によっても異なることから、研究者らは今後、このような土壌特性に対応したカリ施肥法の策定に取り組む予定という。

情報源 農業・食品産業技術総合研究機構 プレスリリース
機関 農業・食品産業技術総合研究機構中央農業総合研究センター
分野 健康・化学物質
水・土壌環境
キーワード 土壌改良 | 農業・食品産業技術総合研究機構 | 水田 | 放射性セシウム | 稲 | 中央農業総合研究センター | カリウム | 玄米 | 低減
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