ドイツ内閣、自然・景観への介入に対する相殺規定を承認
発表日:2013.04.24
ドイツ連邦内閣は、自然と景観に影響を及ぼす道路建設などについての相殺規定を定めた政令案を承認した。風力発電設備などの再生可能エネルギー開発や電力系統の拡張は、自然環境や景観への介入(影響)なしには成立しないが、今回の政令により、各州の既存の規定が統一され、ドイツ全国で統一した規定に基づく適切な代替措置の実施が求められることになる。基本的に、自然への介入は可能な限り回避することが求められる。しかしそれが不可能な場合、その自然の価値が把握・評価される。景観に対する介入についても規定されており、建設される設備の高さや場所によって補償金額が設定される。普通の農地に建設される風力発電設備や送電塔に対する金額は低いが、欧州の重要な景観において建設される設備には高い金額が設定され、高さ200メートルの施設の補償金額は、2万ユーロから16万ユーロとなるという。アルトマイヤー連邦環境大臣は、「この政令により、エネルギーシフトは制限されず、自然や景観は維持される」とコメントしている。