欧州環境庁、自然環境や人間の健康に関するEU環境目標への進捗は不十分と報告
発表日:2016.12.09
欧州環境庁(EEA)は、「2016年環境指標報告書」を発表し、自然資本の保護、資源効率化と低炭素経済への移行、人間の健康と福利というEU第7次環境行動計画の3つの優先目標についての進捗状況を報告した。第7次計画は、2020年までのEU環境政策の立案と実施の枠組み、および『限りある地球の資源と環境の中での豊かな暮らし』という2050年までの長期目標を定めている。関係する29のEU政策目標が2020年までに達成可能かどうかを調査したところ、約3分の1は達成が見込めるが、3分の1は達成不能、残る3分の1は不確実と評価された。温室効果ガス排出削減、大気や水の汚染改善、廃棄物リサイクルなどのエネルギーや資源の効率向上は進んでいるが、生物多様性や自然資源の保護、オゾンやPM2.5など一部の大気汚染物質については達成困難で、EU各国のいっそうの行動強化が必要だという。報告書はまた、長期目標の達成にはより野心的な環境政策と、食糧、エネルギー、住宅、交通等の社会を支える重要システムの根本的な変革が必要だとしている。
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