イギリス自然環境研究会議（NERC）は、同国の農村部や都市部において、樹木、生垣、森林を拡大するプロジェクトについて解説した。同プロジェクトは今後2年間で300万ポンドの資金提供を受け、森林の拡大に関する新しい取り組みの調査、アグロフォレストリーの開発に関する研究、シカによる森林や農地の被害リスクをマッピングするツールの開発、森林の樹種構成の多様化による気候変動や病虫害に対する耐性向上の調査などを行う。同国は森林被覆率がわずか13%と、欧州で最も森林が少ない地域のひとつで、森林保護は同国が直面している気候や生態系の緊急事態に対処するための解決策の一部である。森林や樹木は、年間約2,100万トンの二酸化炭素を吸収し、2050年までに炭素排出量ゼロを達成するという同国の目標に重要な貢献をしているとともに、洪水の軽減、生物多様性の向上、環境汚染の軽減などの役割も果たす。