ミミズの遺伝子の変化で土壌汚染を把握
発表日:2008.06.03
土壌汚染物質がミミズの遺伝子に及ぼす影響を研究した成果が、BMCバイオロジー誌及びBMCゲノミクス誌に掲載された。ミミズは土壌の検査に広く利用されているが、ミミズのゲノム(遺伝情報)システムの中での汚染物質の動態、汚染物質への対処方法は不明だった。ミミズのゲノム配列も未解明だったが、カーディフ大学のキル博士率いる研究チームでは、発現配列タグのデータセットの作成に成功。新しい遺伝子マイクロアレイ(一本のサンプルで数千の遺伝子を分析できるシステム)で、銅、カドミウム、フルオランテン及び農薬のアトラジンの影響を調べたところ、有害物質によってミミズの遺伝子発現パターンに微妙な変化が生じることが分かった。特に銅に曝露した場合には、遺伝子や代謝の変化、著しい健康悪化が見られた。本研究の成果は、ミミズのように生態学的に重要な生物が汚染物質にどのように反応しているのか理解し、効果的な土壌モニタリング戦略、バイオレメディエーション戦略の可能性を拓くのに役立つと期待されている。