環境省は、東日本大震災の被災地における第3次土壌環境のモニタリング調査結果を公表した。同調査は、東日本大震災に伴う津波や津波堆積物等に由来する新たな土壌汚染の有無、程度を把握し、対応の必要性の有無や方法等について検討するため、平成23年及び24年に行った前2回の調査結果を踏まえ、実施したもの。前回の調査で土壌溶出量基準値等を上回った地点のうち、津波等由来や人為的原因による土壌汚染である可能性が考えられた3地点を対象に、第3次調査を平成24年12月に実施した。調査の結果、土壌溶出量基準値等を超過した調査地点が認められたが、土壌溶出量基準値を上回った地点では、近隣における飲用井戸の有無を調査し、地下水摂取のおそれがないことが確認された。また、土壌含有量基準値を上回った地点では、土地の利用状況を調査し、土壌の直接摂取のおそれがないことが確認された。なお、同調査では、津波等由来による土壌汚染は確認されなかった。今後、土地の所有者等である自治体において必要に応じた調査や措置が取られることとなるという。