農研機構、セイヨウミツバチの8の字ダンスを自動解読する技術を開発
発表日:2019.05.30
(国研)農業・食品産業技術総合研究機構は、セイヨウミツバチの「尻振りダンス(8の字ダンス)」を自動解読する技術を開発したと発表した。ミツバチのダンスは、巣の仲間に花粉や蜜などの在り処を伝達する同種特有の行動で、ダンスの向きが太陽との角度を、ダンスの継続時間が距離の情報を表すと言われている。ミツバチ飼養環境の保全などを目的として、ダンス情報から採餌範囲を読み取る技術の確立が求められているが、人が巣箱ごとに観察・解読する方法は効率が悪く、日変化や季節変化の把握などは困難であった。今回、野外使用に適した「一般的なビデオカメラ」で巣箱の内部を撮影し、流体の動きを計測する手法(市販のソフトウェア使用)を用いて取得した画像を解析したところ、採餌に出かけて巣に戻った働きバチのダンスを熟練者が解読した結果と同レベルの採餌範囲密度「推定マップ(250 mメッシュ)」の出力に成功した。花粉交配用ミツバチの増殖や国産蜂蜜の増産に資する、現場技術としての展開が期待できるという。
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