北大、西表島のマングローブから世界的に希少な小型甲殻類を発見
発表日:2019.10.01
北海道大学は、西表島(沖縄県竹富町)の汽水域に広がるマングローブから、世界で1属3種しか認知されていない体長数ミリ程度の甲殻類(マダラタナイス科、マダラタナイス属)を発見し、新種として報告した。マングローブは生物多様性の保全を考える上で重要な環境と考えられているが、基礎的な生物相に関する情報の蓄積が進んでいない。同大学は2017年2月に同島の後良川河口付近を調査し、マングローブ植物の呼吸根の表面を覆う泥のなかからタナイス類を採取した。実体顕微鏡と光学顕微鏡による形態観察や、DNA配列の一部を決定し、種判別を行った結果、当該タナイス類のなかに、マダラタナイス属4種目となる新種を見出した。西表島以外の琉球列島の島々では、タナイス類のサンプルが複数得られており、今後も未記載種の発見が期待され、生態系や生物多様性の保全にとって、小さな生物に目を向ける姿勢が大切であることを示すことができたという。
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