千葉大など、ツツジ属の新種発見と多様性に関する知見を発表
発表日:2019.10.29
千葉大学は、新潟大学および国立科学博物館などと共に実施したツツジ科ツツジ属の調査研究において、日本と韓国で「コメツツジ」の新種を発見し、同種の多様性を解明した。日本列島から韓国南部の山間部には、白色で米粒大の蕾をつける小型のツツジ属の一種「コメツツジ」が分布している。今回の調査により、コメツツジと総称されていた西日本と韓国の個体は、花冠の形状、雌蕊の長さ、葉の形状などの形態が異なる3つのタイプに区別できることが明らかとなった。また、DNA解析を行い、これらのコメツツジは近縁種と遺伝的に異なるものであることが分かったことから、分布地に応じて、紀伊半島から四国(ニシノコメツツジ)、九州(ツクシコメツツジ)および韓国南部(チョウセンコメツツジ)と命名し、新種とその新変種として発表した。ツツジ属は気温上昇の影響を受けやすいと報告されているため、今回の知見に踏まえて、多様性保全の考え方の変更が必要であるという。
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