信州大など、シギ・チドリ類の渡り経路と越冬地に関する研究成果を紹介
発表日:2020.03.06
信州大学は、東京都市大学、山階鳥類研究所、弘前大学と共に行った調査研究を通じて、シギ・チドリ類の一種「コチドリ(学名:Charadrius dubius)」の移動経路や中継地・越冬地を明らかにし、その際の利用環境は水田であることを見出した。コチドリは、春夏に日本で繁殖し、秋冬はより温暖な地域で越冬する。これまで、コチドリなどシギ・チドリ類の移動経路や中継地・越冬地などの重要地域に関して、見通しがよく比較的調査がされやすい沿岸部についての知見は蓄積されているものの、内陸の水環境についての情報は少なかった。同研究グループは、コチドリ19個体に小型のGPSを装着し、翌年再び戻ってきた6個体からGPSを回収した。回収されたGPSから、中国や台湾を経由してフィリピンで越冬し、同じルートで日本に戻ることを確認した。その際、繁殖地のような河川環境ではなく、水田を最も利用しており、渡り鳥の保全には、水田を維持することなどの国際的な取組が重要であ ることが示されたという。
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