九州大学研究チーム、鳥インフル新伝搬ルート発見
発表日:2024.06.14
高病原性鳥インフルエンザの猛威は依然として続いている。特に2022年冬には国内でも大流行し、卵の価格高騰などの社会問題を引き起こした。現在の防疫措置では感染ルートの全てを抑え切れていないことが懸念されている。この問題に対して、九州大学の研究チームが新たな伝搬ルートを発見した。九州大学大学院農学研究院の藤田龍介准教授と比較社会文化研究院の舘卓司准教授らの研究グループが、2022年から2023年の冬季に鹿児島県出水市で調査を実施した結果、オオクロバエが鳥インフルエンザウイルスを媒介することを明らかにした。オオクロバエは冬季に活動が活発となり、動物の死骸や糞を食べる習性がある。研究では、感染した鳥の死骸や糞を食べたオオクロバエがウイルスを体内に取り込み、飛び回っていることを確認した。この発見は、高病原性鳥インフルエンザの新たな伝播経路を示すものであり、この研究がより効果的な防疫策の構築に役立つことが期待されている(DOI:https://doi.org/10.1038/s41598-024-61026-1)。
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