下水道インフラの定番となるか?セメント不使用・耐腐食性コンクリート
発表日:2024.11.05
IHI建材工業(IKK)と鉄建建設は、大阪府吹田市の下水道管渠整備工事に国内初となる「ジオポリマーコンクリートをシールドセグメント」に適用した。ジオポリマーコンクリート(製品名:セメノン®)は、メタカオリンやフライアッシュ等のアルカリに活性な粉体と水ガラス等のアルカリシリカ溶液の縮重合反応により生成される固化体であり、カルシウム成分をほとんど含まないため、酸劣化に対する高い抵抗性を有する。また、従来製品と同等の強度および耐荷重性能を持ち、耐酸性や水密性、耐摩耗性も優れている。両社の評価では、耐酸性は従来コンクリートの約15倍、透水抵抗性は約5倍、耐摩耗性は1.2倍とされている。セメントを全く使用していないことから、CO2排出量の大幅削減にも貢献する。今後も下水道の汚泥ピットや貯留管等、耐腐食性能が要求される構造物へ積極的に提案していくという。