カナデビア-産総研（AIST）循環型クリーンエネルギー創出連携研究室は、新たに開発した触媒とプロセスを用いて、CO2から直接グリーンLPGを合成する技術を開発した。来春には年産3トン～4トン規模の実証実験を開始するという。──今回発表した技術は、再生可能エネルギー由来のグリーン水素と工場などから排出されるCO2を新触媒を用いて、低圧条件下でグリーンLPGに変換するもの。LPGは産業や家庭向けの燃料として高い需要があり、自然災害時に迅速に復旧・活用できるといったメリットを有している。しかし、CO2から直接LPGを合成する技術は課題が多く、実用化・商業化が難しいと考えられてきた。そこで、カナデビアは既に展開している合成メタン事業のノウハウと要素技術を基に、課題解決に取り組んできた。──グリーンLPGの市場は2035年までに200万トン、2050年までに800万トンへ成長することが予想されている（カナデビア調べ）。グリーンLPGの合成技術を確立することで、カーボンリサイクル型LPG合成装置の社会実装などが期待される。