NEDO、ロボティクス向け生成AI基盤開発を始動~成果は広く還元
発表日:2025.08.08
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業の一環として、「ロボティクス分野の生成AI基盤モデルの開発に向けたデータプラットフォームに係る開発」に関する新たな研究開発テーマを採択した。本事業では、ロボティクス分野における生成AI基盤モデルの開発に不可欠なデータプラットフォームの構築を目指す。
サービス業等におけるロボットの導入が進み、多様な動作や予測困難な事象、人との接近を伴う業務の代替が始まっている。こうした複雑な環境に対応するためには、生成AI基盤モデルの開発が不可欠である。しかしながら、ロボティクス分野では汎用モデルの開発に必要なデータが特定されておらず、言語や画像の分析を超えた、「現実空間の認識や物理的稼働に関するデータ」の収集が不十分であるという課題がある。今回採択されたテーマでは、一般社団法人AIロボット協会が、現実環境から多様かつ高品質なロボット稼働データの収集・整備を行い、それを活用した汎用性の高い基盤モデルの開発、ユースケースに応じた個別モデルの開発と社会実装を一体的に推進する。また、持続的な開発環境を支えるデータエコシステムの構築や、AIロボティクス分野を担う若手人材の育成も並行して進めることで、日本の実装力と国際競争力の強化を図る。
本事業の予算は48カ月間で205億円を予定しており、成果は最大限オープンにする方針である。これにより、ロボティクス分野の生成AI基盤モデル開発に広く還元されることが見込まれている。