(独)産業技術総合研究所など、白金触媒の低温酸化能力を向上させる技術を開発
発表日:2012.04.12
(独)産業技術総合研究所のサステナブルマテリアル研究部門物質変換材料研究グループは、北海道大学触媒化学研究センターと共同で、白金触媒の活性をけた違いに向上させる触媒調製技術を開発した。白金は、自動車の排ガス浄化用触媒や固体高分子形燃料電池の電極触媒をはじめ、さまざまな触媒に使用されている。しかし、高価で、資源が極端に偏在することから供給リスクが懸念されており、白金触媒の性能を向上させて使用量を減らすことが求められている。今回開発した技術は、助触媒として酸化鉄を用いて白金触媒を調製する際に、水を作用させて(水賦活処理)反応に有効な白金と助触媒との界面を形成させるもの。得られた触媒は、マイナス80℃でも一酸化炭素(CO)を酸化できるなど、低温でも極めて高い活性を持っている。今後、さらなる性能の向上と実用化に向け、触媒活性の発現機構の解明に注力し、より少ない量の白金で高い活性を示す触媒の開発を進めるとともに、今回開発した触媒調製技術の適用領域の拡大を目指すという。
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