アメリカエネルギー省(DOE)は、オバマ政権の包括的エネルギー戦略の一環として、強化地熱システム(EGS)の最先端野外研究施設(FORGE)事業の第1段階で助成対象となる5チームを発表した。総額200万ドルを支援する。EGSは地中深くに作る人工の地熱貯留層で、高温岩体は存在しても流体用流路が限られている場合に、同流路を安全に設け、大きさ・接続性を広げて流体の循環と地表への熱運搬を可能にして発電する技術で、100ギガワット超の地熱発電が低コストで可能になる。また、安価・無炭素で、全米で最大1億世帯に電力を供給できる費用効率の高い最先端技術であり、環境に配慮したエネルギーの多様化を可能にするという。FORGE事業は全3段階から成り、第1段階で選抜5チームによる候補地適性分析と計画立案、第2段階で助成金2900万ドルによる選抜3チームまでの候補地での機器装備と特性評価を行う。第3段階では1チーム1候補地に絞って資金を助成し、共同研究戦略によるFORGEの完全実施を見込むという。