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 中国、南水北調プロジェクトの東ルートの湖沼で水質改善が進んだと報告

発表日:2020.09.02


  中国科学院(CAS)は、南水北調プロジェクトの東ルートが、十分な水を供給して水の循環を促進することで、ルートに沿って北部に位置する複数の湖の水質を改善していると報告した。これらの湖はいずれも浅い湖でありながら、重要な生態系を提供している。研究者は複数の統計的手法と水質指標(WQI)モデルの両方を用いて、ルート沿いにある湖沼の水質と時期的な変化を総合的に評価した。南部に位置する湖から北部に位置する湖に向かって水質は改善傾向にあり、全体的には良好であることが示された。中国では長江流域の水を北部の平野に分流し、水不足の解消と水質改善を目的とした南水北調プロジェクトが2002年に開始された。同研究により、水質管理に関する知見が得られたものの、課題は依然として水質である。同プロジェクトで使用されている開放型の水路は、下水、産業排水、農業、土壌侵食などによる汚染の影響を受けやすく、水の移動によって流域周辺からの汚染物質が拡散され、受水域の水質汚染リスクが高まる可能性が依然として懸念される。

情報源 中国科学院(CAS)ニュース
国・地域 中国
機関 中国科学院(CAS)
分野 水・土壌環境 環境総合
キーワード 生態系 | 中国科学院 | 汚染物質 | 水質管理 | 南水北調プロジェクト | 統計的手法 | 水質指標 | 水の循環 | 湖の水質 | 水質汚染リスク
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