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 アメリカ国立科学財団、日焼け止めの成分がサンゴに害を及ぼすメカニズムに関する研究を紹介

発表日:2022.06.08


  アメリカ国立科学財団(NSF)が支援した研究は、日焼け止めに含まれる化合物がサンゴに害を及ぼすメカニズムを明らかにした。毎年最大6,000トンの日焼け止めがアメリカのサンゴ礁地帯に流出しているが、多くの日焼け止めに含まれる有機化合物であるオキシベンゾンはサンゴを損傷するため、ハワイなどではオキシベンゾンを含む日焼け止めの使用が禁止されている。研究者たちは実験により、サンゴがオキシベンゾンを代謝し、太陽光にさらされると有害なラジカルを形成することをつきとめた。また、サンゴに共生する藻類が、サンゴがオキシベンゾンから生成する毒素を体内に封じ込め、サンゴを守っていることも確認した。海水温の上昇によりストレスを受けたサンゴはこの共生藻を排出して白化し、病気や環境の変化に対しても脆弱になる。研究者たちは亜鉛やチタンなどの金属をベースにした、サンゴに安全であるとして販売されている日焼け止めの安全性についても、さらに調査していく。

情報源 アメリカ国立科学財団(NSF) ニュース
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ国立科学財団(NSF)
分野 健康・化学物質 自然環境 水・土壌環境
キーワード アメリカ国立科学財団 | サンゴ礁 | 白化 | 藻類 | 化合物 | 日焼け止め | サンゴ | 禁止 | オキシベンゾン | 毒素
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