海洋科学者ら、温暖化による深海の水温上昇が、海面上昇に寄与と発表

発表日:2010.09.20

アメリカ海洋大気庁(NOAA)とワシントン大学の海洋科学者らが、1990~2000年代にかけて、南極大陸周辺を筆頭に世界の深海水温が上昇傾向にあり、海面上昇に寄与しているとの調査結果を明らかにした。温室効果ガスによる地球上の熱エネルギー蓄積分のうち80%以上が海洋に吸収され、その過程で海水温が上昇するとされるが、過去20年の深海のデータを分析した結果、海が吸収する熱の16%が深海に蓄積されていることが判明した。深海での水温上昇の原因として、南大洋の風の移動、南極底層水の濃度変化、南極付近で沈降する低温底層水の形成量の減少などが考えられるという。この研究によると、水温上昇自体は、最大の南極大陸周辺でも10年間で約0.03℃と小幅だが、水温が上昇する面積と海水の熱容量の大きさを考慮すれば、蓄積されたエネルギーは膨大なものになる。1993年以降、海面は年平均3mm上昇しており、その原因は海水の膨張と大陸上の氷の融解といわれるが、南極大陸周辺では約1.2mm分が、南大洋の深海温暖化によるものだという。

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