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 燃料電池材料を「引っ張る」ことで効率向上、バージニア工科大が発見

発表日:2011.06.21


  アメリカ・バージニア工科大学のマドセン准教授等の研究チームは、燃料電池等の材料である高分子電解質膜(PEM)を引っ張ることで、燃料電池の発電効率を向上できることを発見したと、『ネイチャーマテリアル』誌に発表した。今回、研究チームでは、高分子電解質膜(PEM)の1つであるナフィオン(Nafion(R))を用いて、その構造の変化が、膜内の水の流れにどのような影響を及ぼすかを測定。その結果、PEMを物理的に引っ張ることで、PEM内の流路が伸ばした方向に整列し、水の流れがよくなることがわかった。これにより、燃料電池を稼働させるのに必要なイオンや水をろ過するスピードが上がり、より低コストで効率的かつ強力な燃料電池の実現が可能になるという。この研究で得られた成果は、自動車バッテリーの改良や脱塩等、ろ過を伴う産業工程を含めた、エネルギー・環境関連の様々な用途において重要であり、同研究のアプローチは、エネルギー技術と自然資源の持続可能性の双方に利益となるものだという。

情報源 アメリカ国立科学財団(NSF) プレスリリース
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ国立科学財団(NSF)
分野 地球環境
キーワード 燃料電池 | 発電効率 | アメリカ国立科学財団 | NSF | イオン | 電解質膜 | 高分子 | ろ過 | バージニア工科大学 | PEM
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