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 欧州委員会共同研究センター、人為起源の窒素が世界の海洋に及ぼす影響について報告

発表日:2008.05.22


  欧州委員会共同研究センター(JRC)の環境・持続可能性研究所(IES)は、人間の排出した窒素が世界中の海洋に与える影響についての研究結果を、2008年5月16日発行の『サイエンス』誌に掲載した(共著)。化石燃料の燃焼及び化学肥料の使用によって、大気中に排出された窒素化合物は、海洋へ吸収され、藻類等海洋植物を増加させる。これらの海洋植物は、人間の活動によって排出された大気中のCO2の10%を吸収し、温暖化の可能性を減らすのに役立っている。しかし、一方で、バクテリアによる窒素化合物の処理過程では、強力な温室効果ガスである一酸化二窒素(N2O)が放出されており、結果として、除去されたCO2の約3分の2は相殺されてしまうという。この研究は、窒素降下物のモデル化をメインにしたものだが、このモデルは、欧州委員会共同研究センターの科学者による国際的なマルチモデル研究から導き出された。研究は、国連欧州経済委員会によって承認されたプロジェクトの中で継続されている。

情報源 欧州委員会共同研究センター(JRC) プレスリリース
国・地域 EU
機関 欧州委員会共同研究センター(JRC)
分野 地球環境 大気環境 水・土壌環境
キーワード 海洋 | JRC | 欧州委員会共同研究センター | 藻類 | 窒素 | 環境影響
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