(独)理化学研究所とマギル大学は、鉄を用いた安価で効率のよい水素化触媒を開発したと発表した。レアメタルであるパラジウムは、石油化学製品の製造工程で重要な水素化反応を進める触媒材料として使われているが、高価なため、より安価で反応効率のよい触媒材料を開発することが研究課題となっている。今回、共同研究グループでは、パラジウムの代替となる触媒材料として、安価で豊富にある金属の「鉄」に注目し、効率のよい鉄触媒とするため、水や有機化合物に親和性のあるポリスチレン-ポリエチレングリコール樹脂にナノ粒子の鉄を付着する手法を採用した。開発した鉄触媒を使って水素化反応をさせたところ、1分以内で反応が進み、反応時間が従来法の数百分の1に短縮された。この鉄触媒はこれまで問題とされていた酸素や水による触媒活性の低下がなく、さらにエタノールやエタノール・水混合溶媒などの毒性の低いアルコールを反応溶媒として用いることで、安全性が高まる可能性も見いだしたという。
情報源 |
(独)理化学研究所 プレスリリース
(独)理化学研究所 プレスリリース |
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機関 | (独)理化学研究所 |
分野 |
地球環境 |
キーワード | 触媒 | 理化学研究所 | レアメタル | 鉄 | パラジウム | 石油化学製品 | マギル大学 | 水素化 |
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